歯とお口の情報BOX
顎を守ろう
◆顎関節症について
あごの骨(関節)の病気です。下記のような症状があります。
あごの関節の音や痛み口を開けるときにコキッと音がしたり、あごの関節から耳あたりまで痛んだりすることがあります。
口を開けられないほどの痛み
あごの関節がひどく痛み、あごを動かすとギリギリと音がしたりします。病状が進んで、関節の骨や軟骨が変形していることがあります。
あご周辺の筋肉痛
あごばかりではなく、首や肩に痛みがあります。ひどい場合には、腕や手の指なども痛むことがあります。
音くらいなら大丈夫と放っておくと、引っかかったり、痛くて口が開かなくなることがあります。
ひどくならないうちに、歯科医師
に御相談下さい。
◆顎関節症の自己チェック
顎が痛い
・何もしなくても顎や、そのまわりに痛みがあります。
・口の開閉で特に痛みがあり、ちょっと顎を動かしても痛むことがある。
口を大きく開けられない・大きなあくびやリンゴの丸かじりができません。
・人さし指から薬指まで指3本が入るところまで口が開きません。
顎が疲れる
・食べ物をかんでいると顎がだるくなります。
・しゃべっていると顎がくたびれます。
口を開けると音がする
・口を開閉すると耳の前で耳障りな音が聞こえます。
これらの症状がいくつかあると顎関節症の可能性があります。
院長あるいはスタッフにご相談ください。
◆歯ぎしりについて
歯ぎしりの原因
寝ているときはだれもが「自分はスヤスヤと眠っている」とお思いでしょう。しかし寝ているときのことなので、ほとんどの人は気づかない事が多いのです。歯ぎしりは、あごの異常な緊張によって起こります。直接の原因となるのはかみ合わせの悪さです。例えば
・歯並びが悪い ・あごの骨の形に異常がある
・義歯があわない ・抜けた歯をそのままにしておく
などです。歯ぎしりはかみ合わせの悪さ(歯の出っ張り)をなおそうと無意識のうちに調整しているのです。ほかにもストレスが原因で起こることがあります。
歯ぎしりは放っておいてもいいのでしょうか?
歯ぎしりをするときにはとても強い力が働きます。そのため、歯の表面がすり減ったり、時には歯が欠けたりすることもあります。歯根の部分や顎関節にも大きな影響を及ぼします。
そうなる前に、家族などから歯ぎしりを指摘される方、朝起きたときにあごや歯に違和感のある方は歯科医師のチェックを受けて下さい。
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◆マウスガード
マウスガードとは
スポーツ時に歯や顎骨にかかる衝撃を軽減し、外傷や脳しんとうから守るために使用します。ボクシングの選手がはめているのをご覧になったことがあると思います。
今では空手などの格闘技、アメフト、ラグビーはもとよりバスケットボール等の選手にも使われています。
既製品と歯科医院で作るものの違い
院内で歯型をとり各自に合ったマウスガードを設計、製作するため、既製品とは違って、「しゃべりやすい」、「呼吸しやすい」、「つばが吐きやすい」、などの条件を満たしています。すごく適合が良いので不快感がなく、競技に集中することができます。
歯みがき
◆歯みがきについて
歯の正しいみがき方歯垢を常に取り除いていればむし歯にはなりません。実際は、きれいにみがきましたという人でも約85%しかみがかれていません。
きちんとみがいているつもりでも、みがき残しは結構あるものです。“なくて七癖・・・”といわれるように人それぞれにも欠点があります。これは歯科衛生士に診てもらえばすぐにわかります。一度歯科衛生士に指導してもらいましょう。
歯をみがくタイミング歯をみがく目的の1つとして【歯垢をとる】というのがあります。むし歯の原因である歯垢が歯に付着するのに約8時間、歯垢が固まり、歯ブラシでとれなくなるのに約24時間かかります。なので1日1回徹底的に歯みがきを行えばむし歯は防げます。
しかし1回の歯みがきで歯垢を完全に取り去るのは難しいので歯みがきは毎食後おこなってください。就寝前は必ずみがくようにしましょう。昼間は唾液の分泌がさかんに行われ、細菌の繁殖を押さえます。しかし、寝ているときは唾液の分泌量が著しく低下し、細菌の活動が活発になるからです。
◆プラークコントロールについて
プラークコントロールとは・・・プラークとは口の中にある歯垢のことをいいます。歯垢はむし歯や歯周病を引き起こす、ばい菌の固まりです。放っておくと歯石となり、ますます歯垢がたまりやすくなります。
このプラークをためないようにブラッシングすることや、たまっているプラークを取り除くことをプラークコントロールといいます。
家庭でのプラークコントロール家庭で大切なのがブラッシングです。歯ブラシやデンタルフロス、歯間ブラシなどを使用して歯垢の付着を防ぎます。しかし、正しいブラッシングを行わないとあまり意味のないものになってしまいます。プラークコントロールでいうブラッシングは、「みがいているか」ではなく、「みがけているか」が重要です。
◆バイオフィルム
歯周病はバイオフィルムによる感染症だった 歯周病の原因であるプラーク(歯垢)も、多種の細菌同士が寄り集まってスクラムを組んだ塊であるバイオフィルムの一種としてとらえるようになってきました。さらに、プラークがバイオフィルムの構造で存在しているために、薬剤の効果が十分に発揮されないことも解明されてきました。
バイオフィルム感染症への対策 強固に付着したバイオフィルムを除去するためには、ホームケアだけでは難しく、それらを排除するためには専門家による清掃(PMTC)が最も有効であるといわれています。 |  |
◆歯ブラシの選び方
歯ブラシはあまり大きくないものをブラシの植毛部が大きすぎると、口の中でこまかく動かせません。歯のすみずみ、とくに奥歯の方まで届く大きさのものを使ってください。
当院では、植毛部の小さめの歯ブラシを厳選して指導させていただいています。毛質はナイロン製が一般的豚毛は泡立ちがよく、歯ぐきにもやさしいのですが、柔らかすぎて歯垢をとるには向きません。ナイロン製は品質にムラがなく、衛生的です。
硬さに気をつけて歯垢をとるには、硬めのものがよいのですが、歯に炎症が起きているときは柔らかめのものにし、治りぐあいによって徐々に硬いものに替えていきます。
特殊な歯ブラシ親知らずや歯並びの悪い部分には、植毛部が特に小さい特殊な歯ブラシをお勧めしています。
◆デンタルフロスについて
歯と歯の間のプラーク(歯垢)は、歯ブラシでは完全に取り除くことは出来ません。歯間の清掃には、デンタルフロスというという糸状のものや歯間ブラシを使います。
デンタルフロス・・・歯間が狭い場合
歯間ブラシ・・・歯間が広い場合
デンタルフロスの目的?@むし歯、歯周病の原因になるプラーク(歯垢)を取る。
?A歯肉をマッサージすることにより血行を良くし、ばい菌に対する抵抗力を強め、歯周病を予防する。
ホルダー付きタイプと指に糸を巻きつけるタイプがあります。初心者にはホルダー付きが使いやすいでしょう。
使用方法は歯科衛生士にご相談ください。
◆歯間ブラシの使い方
歯間ブラシの使い方1. 歯と歯の間のサイズにあった歯間ブラシを選びます。
2. 歯と歯の間にブラシ部の先端から挿入し前後にゆっくりと動かして清掃します。
歯間ブラシ使用上の注意1. 歯間ブラシは、歯科衛生士指導のもとご使用下さい。
2. 歯間ブラシは適切なサイズのものをご使用下さい。歯間に合わない物を無理に挿入しますと歯や歯肉を傷める場合があります。
3. 植毛部分を手で回したり、歯間挿入後ブラシを回転させたりしないで下さい。毛が抜けたり、ワイヤーの耐久性が著しく低下します。
4. ワイヤー部分を曲げたり戻したりするとワイヤーが折れてしまうことがあります。
歯について〈永久歯)
◆第一大臼歯について
永久歯の中で最も早く生えてくる歯のことを「第一大臼歯」といいます。6才くらいに生えてくるので「6才臼歯」とも呼ばれます。
(生えてくる時期には個人差があります)
第一大臼歯は永久歯の中で一番始めに生えてきて、上下の歯の噛み合わせを決定します。そのため、正しい場所に生えてこないと、次に生えてくる歯の歯並び、顔の形、噛み合わせに悪い影響を及ぼします。
乳歯の1番奥のさらに奥に生えてくるので歯ブラシが届きづらくなります。そのため、みがき残しが多くなります。また、生え始めの時期はエナメル質も柔らかく、酸にとても弱い状態なのでむし歯になりやすい特徴があります。
◆親知らずについて
親知らずとは、一番奥の歯、つまり永久歯の第三大臼歯のことで、合計4本あります。親知らずは、みんなが生えるものではなく、全く生えない人や全部揃っていない人もいます。
正常に4本生えてきたらほかの歯と同様に大切にしてください。問題は、生え方の異常な親知らずです。
例えば
[ 1 ]真っすぐでなくななめに生えてきた。
[ 2 ]歯ぐきの中に潜ったままになっている。 などです。
[ 1 ]のような歯は歯ブラシが届きづらいのでむし歯になりやすいです。むし歯になったら抜いた方がよいでしょう。また、異常な生え方のために痛みがあったり、噛み合わせが悪かったりしてほかの歯や顎関節に負担をかけているときがあります。上の親知らずだけが生えて下の歯がなく、かみ合わせの相手がない場合も抜いてしまった方がよいでしょう。
[ 2 ]の場合でも親知らずが隣の歯に負担をかけていたり、隣の歯を治療しなければならなかったりするときは抜いた方がよいでしょう。
◆永久歯の寿命
日本は平均寿命が男性78.53歳、女性85.4歳で世界一の長寿国です。しかし歯の平均寿命はどうでしょう?
歯の平均寿命は、およそ40年から60年。人の平均寿命にまったく追いついていません。特に歯みがきが難しい奥歯の寿命は短くなっています。
でも本当は歯に寿命はありません。日頃からきちんとお手入れをすることによって、歯の寿命は大きく変わってくるものです。
| 歯の寿命は、私たち自身で長くすることができます。いつまでもご自分の歯でご飯が食べられるように、お口のお手入れをしていきましょう。 |
◆麻酔について
歯科治療で使う麻酔は、ほとんどが軽い部分麻酔です。麻酔をするにあたって、以下のことを御理解下さい。
麻酔の効力
この部分麻酔は、治療する部分だけに効くもので、その時間も1,2時間程度です。麻酔の効果には個人差もあります。そのときの体調などにもかかわってきますので、人によって、時によってその効き方は変わります。炎症がひどい時には、麻酔が効きにくい場合がありますので、そのときは我慢しないで伝えて下さい。
麻酔の痛み
注射針や麻酔薬の改良・進歩により昔に比べると随分楽に麻酔が効くようになっています。また、当院では。できるだけ苦痛がないように甘い表面麻酔薬も用いています。
麻酔後の注意
治療後は口の周辺が麻痺してしびれているような感じになり、感覚が無くなっています。熱いものを飲んだり食べたりしてやけどをしないように麻酔が充分切れてから食事をするようにして下さい。麻酔が切れて痛みが我慢できなくなったら、痛み止めを飲んで下さい。
◆抜歯後の注意
●本日は入浴、飲酒、過激な運動は避けて下さい。
●傷口を指や舌などでさわらないで下さい。
●必要以上にブクブクゆすいだり、うがいをしないで下さい。出血が止まらなくなります。
血がどうしても止まらない場合は、お渡ししたガーゼを傷口に当て、10〜20分間強くかんでください。
●1〜2時間程度は麻酔が効いて、くちびるや舌がしびれています。
あついものを飲んでやけどをしたり、くちびるや口の中を噛んだりしないように注意して下さい。
●麻酔がきれて痛みが我慢できなくなったら、痛み止めを飲んで下さい。
●食事の際は患部を刺激しないように注意して下さい。刺激が強い食べ物や飲み物も控えて下さい。
●薬は処方箋薬局で購入し、指示通り服用して下さい。
◆レントゲンの安全性
歯のレントゲン撮影における放射能の量
普段の生活の中で私たちが外で一日に浴びている自然の放射線(宇宙線、放射性の粉塵等)の総量とほぼ同じくらいの量です。
レントゲン検査でわかること
炎症、過剰歯、膿胞、腫瘍、骨の病気、埋伏歯、見えにくい場所に出来たむし歯など、目で見てわからない症状がレントゲン撮影をすることによって的確にわかります。
レントゲン撮影時の注意
妊娠している方や妊娠の可能性のある方は、レントゲン撮影の前にご相談下さい。
パノラマレントゲン撮影時には、防護カバーを着用していただいております。
歯について〈基本的な特長と乳歯〉
◆歯の構造
歯はエナメル質、象牙質、セメント質という歯の3つの硬い組織とそれに囲まれた歯髄から出来ています。
右図参照(クリックすると拡大します)
◆歯のはたらき
歯にはいろいろな役割があります。たべものをかむ歯の一番重要な役割です。かむことが出来ないと、たべものの栄養がとれなくなり病気になってしまいます。よい歯でよくかむことが健康の第一歩です。
発音を助ける歯にも唇や舌と同じように発音を助ける役割があります。
顔の形を整える子供の時にむし歯が多かったり、歯並びが 悪かったりすると大人になってからの顔の形に悪い影響を与えます。きれいな歯は、人に良い印象を与えます。
歯の健康は全身の健康にも影響します 歯が悪いと頭が痛くなったり、姿勢が悪くなったりするほかにいろいろな害があります。早期治療を心がけましょう。 |
◆歯の色について
歯をよく見ると表面は少し透明感があります。歯の表面をおおっているエナメル質がそれです。エナメル質は白っぽい半透明体なので、その下にある象牙質の色が透けて見えています。象牙質はその名の通り、アイボリー系のクリ−ム色をしています。ですから健康な歯の色はつやのあるアイボリーホワイトということになります。しかし中には歯が黒ずんでいたり、茶色がかったりする人がいます。これにはいろいろなことが考えられます。
歯の色を変えるにはその症状によっていろいろな方法があります。市販のものでも、きれいになることはありますが、必ずしも正しい方法とは限りません。当医院にご相談下さい。
◆乳歯の名前と生える時期

◆乳歯の生えかわる時期
入れ歯
◆部分入れ歯の種類
金属床・金属のため強度に優れ、薄くできて口の中に入れても違和感が少ない
・熱伝導がよいため味覚を損なわない
・レジン床に比べ値段が高い(健康保険が使えない)
レジン床・金属床に比べて強度が落ち、厚みがあるため違和感が多い
・熱伝導が悪い
・金属床より値段が安い(健康保険が使える)
また、床につける入れ歯にも金属、レジン、ポーセレン(陶材)があり、それぞれの特徴を理解した上で選びましょう。
部分入れ歯の短所としては、
?@バネ(クラスプ)のみの固定なので安定感がないこと
?A床(歯肉に直接触れている部分)に慣れるまで違和感が強い
?Bバネをかけた歯の清掃が悪いと、むし歯や歯周病になりやすい、などがあります。
◆局部床義歯について
局部床義歯とは・・・局部床義歯とは歯肉にぴったりと合った床というものに人工歯を取り付け、クラスプとよばれるバネを使ってほかの歯に固定させる方法です。取り外しが可能で失った歯が多い場合に適用されます(失った歯が1〜2本の場合はブリッジという方法があります)。ものをかんだときの負担は床を通じて歯ぐきに直接かかります。床は薄い金属か、レジン(樹脂)でつくられます。
◆総入れ歯
総入れ歯とは・・・総入れ歯は歯ぐき全体で支え、取り外しが可能です。人工歯(レジン)と床ものが一体となっています。
健康保険外の入れ歯もあります。 床の部分が金属になっています。保険の入れ歯に比べて装着したときの違和感が少なく、食べ物の温度を伝えやすいのでお食事がおいしく感じられます。詳しくはご相談ください。
(右の写真が健康保険外の入れ歯) |  |
◆はじめて入れ歯を入れる方へ
初めて入れ歯を入れられた方はものを食べるときや会話をするときに、違和感があります。これは入れ歯を入れたことで口の中が緊張してしまうからです。
しかし、これらは一時的なものですので、入れ歯をはずさないよう辛抱してください。入れ歯に慣れれば口の中の緊張もほぐれて食べ物もおいしくなり、会話もスムーズに出来ます。はじめのうちは、かたいものや大きいものなど無理に食べようとせずに少しずつゆっくりと噛んでください。
部分的に歯ぐきに当たったり、あまり痛むようでしたらご相談下さい。
◆入れ歯を入れたら
調整装着直後は、入れ歯が強くあたって痛みが出たり、噛み合わせが上手くいかない、ゆるくて外れてしまう、しゃべりにくいなどの問題が起きることがあります。そういった部分を調整して快適に入れ歯を使えるようにするためには、通常数回の調整が必要になります。
入れ歯を入れた翌日、数日後、2週間後くらいに来院していただき、調整をします。調整においでにならなかったり、自分で直そうとしたりすることは、トラブルのもとになります。
入れ歯の取り外し入れ歯を入れてすぐは、装着、取り外しがスムーズにできないかもしれません。無理な力を加えたり、乱暴な扱いをすると、変形破損して使えなくなってしまうことがあります。慣れるまでは慎重に取り外しをして下さい。
◆入れ歯の取り扱いについて
入れ歯を壊さないように気をつけましょう。歯に合わないからと言って自分で調整することはやめましょう。入れ歯はかみ合わせや、ほかの歯に合わせてつくられています。痛みが治まるからといって自分で曲げたり削ったりすると健康な歯に無理な負担をかけることになります。
また、入れ歯を落としたり、火や熱湯に近づけたりしないように気をつけましょう。入れ歯の破損や変形の原因になります。
入れ歯は清潔に入れ歯は毎食後はずして、必ず洗ってください。寝るときに入れ歯をはずす場合は、専用の洗浄剤などを使って、ていねいに洗ってケースなどに入れて保管して下さい。
◆入れ歯のお手入れについて
入れ歯は常に清潔な状態を保つようにして下さい。
?@入れ歯用のブラシで毎食後きれいに清掃しましょう。入れ歯を落として割らないように水を張った洗面器の上で洗うと良いでしょう。?Aおやすみのときや長時間入れ歯を外している時は、入れ歯が乾燥して変形してしまうので、お水の中に漬けておきましょう。
?B定期的に入れ歯洗浄剤を使って除菌しましょう。
夜寝るときは基本的には、入れ歯を外して寝るようにして下さい。就寝中に外れて口の中を傷つけたり、間違って飲み込んでしまう危険があります。ただし人によっては入れ歯を入れたままの方がよい場合もありますので、一度ご相談下さい。
かぶせる治療
◆インレー、アンレーとその製作手順
むし歯で出来た穴が浅く歯髄が健全な奥歯の場合、
型を取って詰め物を作製します。これをインレーといいます。奥歯のかみ合わせ部分全体がむし歯になってしまった場合(むし歯が歯頸部に及んでいないとき)につくる詰め物をアンレーといいます。
インレーやアンレーは、型を取ってから詰め物を作製するので治療は1日で終わりというわけにはいきません。
インレーやアンレーは作製する材質によって、健康保険でできるものとできないものがあります。詳しくは当院にご相談ください。
インレー・アンレーの種類
銀色の金属
・・・金銀パラジウム合金という合金で作製します。酸化して黒く変色したり、アレルギー反応を起こす場合があります。健康保険で治療できます。
金色の金属
・・・健康保険は使えませんが、天然歯に近い硬さのため適合性に優れています。また、アレルギー反応もありません。
歯と同じ色の材質
・・・健康保険は使えませんが、天然歯に近い硬さのため適合性に優れています。また、アレルギー反応もありません。
◆クラウンとその製作手順
クラウンとは
初期のむし歯治療においては悪い部分をちょっと削って詰め物をしたり、インレーやアンレーという金属を詰めたりします。しかしそのような治療では歯を元の形にすることができない場合、クラウンというものをかぶせます。
作製する材質によって健康保険が使えるものと使えないものがあります。
銀色の金属
・・・金銀パラジウム合金という合金で作製します。健康保険で治療できます。
金色の金属
・・・金合金で作製します。健康保険は使えません。
歯と同じ色の材質(前歯)
・・・前歯(前から3本目まで)は健康保険でも白い歯を入れることができます。ただし保険の材料は着色しやすいのですぐに色が悪くなります。
歯と同じ色の材質(奥歯)
・・・奥歯は健康保険は使えないので、白い歯を入れる場合には自費になりますが、
見た目が自然で美しい仕上がりになります。
この治療は材質によっては保険がきかない場合もあります。
◆支台築造
支台歯の崩壊が大きく、所定の形態が得られない場合、レジンや金属により支台の欠損部を補うこと。
う蝕が大きくなり、ほとんど歯根だけになった歯を、噛めるような歯にするには、土台(支台築造)をつくり、その上にクラウンをかぶせます。土台の材料にはメタルコア(金属製)やレジンコア(プラスチック製)などがあります。
◆ブリッジ
ブリッジとは
ブリッジは歯が抜けてしまった箇所の両隣に歯が残っているときに適用されます。まず、抜けた歯の両隣の歯を削り、支台を形成します。そこに連なった義歯をかぶせます。まるで支台と支台を結ぶ橋(ブリッジ)のようになります。あとはブリッジを口の中に装着し、かみ合わせの調整を行い固定します。
ブリッジは使用上違和感もなく、材質によっては入れ歯であることがほとんどわかりません。しかし人工歯の部分の負担が支台歯にかかり、歯ぐきを痛める原因になります。そのため、抜けた歯が多い場合はブリッジができない場合もあります。また、支台歯はむし歯や歯周病にかかりやすいので、よくブラッシングすることが大切です。
◆歯型を採って中断すると
むし歯などで歯を削った後は、クラウンやブリッジ、詰め物を作るために、型を取ります。その型を元にして補綴物を製作するわけですが、通常約一週間の製作期間が必要です。
出来た補綴物は患者さんひとりひとりに合わせて作ったオーダーメイドのものです。また、適合性は非常に精密に出来ており、歯との隙間が生じないようになっています。そのため、型を取ってからあまり多くの日にちが経ってしまいますと、装着時に調整が大変だったり、入らなくなってしまう場合もあります。
さらに、長時間放置すれば再びむし歯になってしまったり、歯並びや噛み合わせに狂いが出てきてしまいます。
型を取った次回の診療の約束は出来るだけ守るようにしてください。また、長時間放置してしまった場合でも、出来るだけ早く受診するようにしてください。
治療は、最後まで受けましょう!!
むし歯
◆むし歯の原因
むし歯は細菌が出す酸によって歯の一番かたいエナメル質を溶かしてしまうことからはじまります。そのあとエナメル質よりもやわらかい象牙質、歯髄へと進行します。このころになると歯が痛みだします。
むし歯とは口の中の細菌が出す酸が歯を溶かしてしまうおそろしい病変のことです。
●たべものを食べる。
●たべものの残りカスが歯に付着する。
↓
●残りカスの中にある糖分を口の中の細菌が分解し、歯垢をつくる。
↓
●歯垢が酸を産生し、この酸がエナメル質を溶かす。
◆むし歯の進行
●C1(ウ蝕第1度)歯の表面をおおっているエナメル質が脱灰(歯が溶ける)している状態です。痛みはあまり感じませんが、歯の表面が白くにごっていたり、茶色などに着色してザラついていたりします。まだ穴になっていません。
●C2(ウ蝕第2度)象牙質の層にまで進んで穴があいている中等度のむし歯です。冷たいものを食べたり飲んだりすると歯がしみます。
●C3(ウ蝕第3度)むし歯が大きな穴になって象牙質のすべてに及び、歯髄(神経)まで達した深在性ウ蝕です。炎症を起こしたりすると、とてもはげしい痛みをともないます。
●C4(ウ蝕第4度)歯がくずれて根っこだけが残ってしまった状態です。このままにしておくと歯髄が腐敗してしまい、さらに歯周病へと進んでいきます。
◆乳歯のむし歯
生後6カ月頃から乳歯が生え始め、この頃にむし歯菌が赤ちゃんのまわりにいる人から感染します。感染時期が遅ければ遅いほど子どものむし歯のリスクは低くなるので、感染予防のために赤ちゃんのまわりにいる人はお口を清潔に保つように心がけましょう。
また、乳歯は永久歯に比べてむし歯菌の出す酸に溶けやすいため、むし歯にかかりやすい特徴があります。特に自分で十分な歯磨きができないうちは、保護者が仕上げ磨きをしっかりとおこないましょう。
乳歯のむし歯が永久歯の歯並びの悪さ(不正咬合)につながることもあります!乳歯を大切にしましょう。 乳歯の大切な役割 ・あごの発達を助ける ・顔の輪郭の形成 ・発音を助ける ・身体の発育 ・永久歯が正しく生える時期と場所の目印になる |
◆大人のむし歯
大人のむし歯は“2次う蝕”と“根面う蝕”に気をつけましょう。
2次う蝕とは1度治療した詰め物の境目からむし歯になることです。発見がしづらく改めて削ることが困難なため歯を失う原因になります。詰め物の部分は丁寧に歯みがきをしましょう。
根面う蝕とは加齢や歯周病で歯肉(歯ぐき)が下がってしまった部分に発生するむし歯です。歯肉が下がってしまった部分は象牙質が露出していてとてもむし歯になりやすいのです。象牙質はとてもデリケートです。やわらかめの歯ブラシでやさしく磨いてあげてください。
丁寧な歯みがきと共にフッ素入りの歯みがき剤の使用がオススメです。
◆むし歯になりやすい人
遺伝や、他の理由で生まれながらにむし歯や歯周病になりやすい人がいます。他にも歯並びの悪い人、唾液成分の細菌に対する抵抗力がもともと弱い人、食習慣によるもの、歯みがきをいい加減にしたり、たばこをたくさん吸ったりなど生活習慣によるものがあります。
また年齢によってもむし歯ができやすい時期があります。歯が生え始めてから18歳くらい(人によっては20歳くらい)までと、年配の方はむし歯ができやすくなります。前者は歯がまだ若いので、エナメル質が柔らかく、酸に弱い歯のためです。
後者は細菌に対する抵抗力が弱まってしまうと考えられています。
◆食習慣と歯の関わり
むし歯になりにくい強い歯をつくるには、毎日の食習慣や生活習慣が重要となります。歯の健康と体の健康は密接な関係があります。栄養のバランスのとれた食事をしましょう。
●魚、肉、卵、大豆など(主にタンパク質を含む)
●牛乳(乳製品)、小魚、海藻(主にカルシウムを含む)
●緑黄色野菜(主にカロチンを含む)
●その他の野菜(主にビタミンCを含む)
●米、パン、イモ、めん類(主に炭水化物を含む)
●種実、油脂(主に脂肪を含む)
むし歯は特定の食べ物や、飲み物のせいではありません。一般的に言われている歯に悪いもの(お菓子やジュース)でもきちんと間隔をあけて、一定の時間に食べて、しっかりと歯みがきができていれば特に問題はありません。しかし不規則に、あるいはたえず口の中に食べ物や、飲み物を入れている場合はむし歯になりやすい状態をつくってしまうので気をつけましょう。
年齢とお口の中〈思春期〜〉
◆思春期について
お口の特徴15歳ころまでに、永久歯が生えそろいます。
オーラルケアのポイント・ ホルモンバランスに変化が現れ、歯肉の炎症が起こりやすいので、規則正しい食生活とお口の清潔に気をつけましょう。
・ 口臭が出やすい時期ですが、大半はお口を清潔にすることで防ぐことができます。
・ 勉強や部活動などが忙しくなり、歯科医院への通院が滞りがちになる時期です。歯科医院でのプロフェッショナルケアを習慣化しましょう。
◆成人期について
お口の特徴
永久歯が成熟する時期です。
オーラルケアのポイント
・ 永久歯が成熟し、お口の中の変化が少ない時期なので比較的安定していますが、生活習慣病の発生・進行の時期でもありますので、お口の健康への影響に気をつけましょう。
・ 歯周病によって歯を失うことが増え始めます。ていねいな歯磨きと歯科医院でのプロフェッショナルケアを定期的に受けましょう。
・ 特に以前詰め物をした歯がまたむし歯(二次う蝕)になると、歯を失うことになりかねません。歯みがきはていねいに行いましょう。
◆妊娠期について
歯周病の治療方法口内のpHが酸性に傾いたり、つわりの影響が出る時期です。
オーラルケアのポイント
歯周病にかかりやすくなる
女性ホルモンの増加やつわりの影響で歯磨きが十分にできないことが重なり、歯肉が炎症を起こしやすくなります(妊娠性歯肉炎)。
むし歯にかかりやすくなる
お口の中のpHが酸性に傾くため、むし歯にかかりやすくなります。つわりの時期は食べ物の好みが変わったり、少しずつ何回も食べたりと食習慣が変わること、十分な歯磨きができないことなども影響します。
吐き気を起こしにくい小さな歯ブラシや味や香り、粘膜への刺激の少ない歯磨き剤を使ってお口の清潔を保つようにしましょう。どうしてもみがけない場合は洗口(ぶくぶくうがい)だけでも行いましょう。
◆更年期のお口のケア
お口の特徴・ 唾液量の低下。
・ 歯周病により歯根が露出。
オーラルケアのポイント・ ホルモンバランスが変化し、精神的にも肉体的にもさまざまな症状が出やすく、唾液の量や質が低下するため、お口の中の自浄作用がはたらきにくくなります。今まで以上にお口の中の清潔を心がけましょう。
・ 更年期の不快症状に対処する薬の副作用として唾液の量が減るものがあります。お口の乾燥が気になる場合は唾液腺マッサージを行うと効果的です。それでも解消されない場合は当院にご相談ください。症状を緩和する保湿ジェルなどもあります。
・ 歯周病によって露出した歯根の部分はむし歯にかかりやすい場所です。やわらかい歯ブラシでやさしくていねいに歯磨きをしましょう。フッ素の利用も効果的です。
◆老年期のお口のケア
お口の特徴
・ 食べ物を噛んだり飲み込んだりする機能が低下。
・ 唾液量が少なくなる。
・ 歯周病により歯根が露出。
・ 入れ歯の装着が増える。
オーラルケアのポイント
・ お口の機能の低下により食事中にむせたり、よくかめないことがあります。食事の前に唾液腺のマッサージや嚥下の体操(
右上図)を行なうと効果的です。
・ 全身疾患や薬の副作用により唾液の量が減り、お口の中が不潔になりやすく、むし歯や歯周病を悪化させる原因になります。お口を清潔に保つよう心がけましょう。
・ 入れ歯にも定期健診は必要です。
定期的に当院でチェックを受け
てください。
◆8020運動
近年、歯やお口の状態が社会生活や全身の健康に影響することが分かってきました。自分の歯でしっかりかんで食べることが健康を維持するためにとても重要なはたらきをしているのです。そこで厚生労働省では80歳になっても20本以上の歯を残しましょうという「8020運動」をすすめています。
歯がしっかりと残っていれば、たべものを良くかむことができます。良くかむことで次のような効果があります。
●唾液の分泌を高め、たべものの消化吸収を助けます。
これにより胃腸に負担をかけなくなります。
●唾液成分の中には発ガン物質の発ガン性を抑えるはた
らきがあるため、ガン予防にもなります。
●頭のはたらきを良くするため、ボケ防止になります。
ほかにもいろいろな良い効果をもたらしてくれます。
◆歯を失うふたつの原因
「年を取れば歯はなくなる」と思っていませんか?でも実は“加齢”で歯を失うことはありません。歯を失う原因の大半は「むし歯」と「歯周病」です。
むし歯
むし歯によって歯がぼろぼろになり、やむをえず抜いてしまう場合。
歯周病
歯を支えている組織がおかされる病気。放っておくと歯がぐらぐらになって、やむをえず抜歯するか、または自然に抜け落ちてしまう場合。
若い頃はむし歯で歯を失うケースが多いですが、
40歳代以降は歯周病で失うケースが増えます。
これらはいずれも歯の表面につくプラーク(歯垢)の中の細菌によって起こります。
むし歯や歯周病を防ぐには、ていねいな歯みがきと歯科医院でのプロフェッショナルケアが大切です。
年齢とお口の中〈〜学童期〉
◆幼児期について
お口の特徴生後6カ月ごろから乳歯が生え始め、3歳頃に生えそろいます。
オーラルケアのポイント・ 乳歯が生え始める頃にむし歯菌が保育者(主に母親)から感染します。感染の時期が遅ければ遅いほど、子供のむし歯リスクは低くなるので、子供の周りにいる人は、お口を清潔に保つよう心がけましょう。
・ 乳歯は永久歯に比べて、むし歯菌の出す酸に歯が溶けやすくむし歯になりやすいので、仕上げ磨きを行い、おやつや砂糖入りの飲み物の与え方に注意しましょう。
・ 保護者による歯みがきを習慣化し、子供が歯みがきに慣れるよう努めましょう。
◆乳幼児期の歯磨き
上の歯が生え始めたら水を含ませたガーゼや脱脂綿などを指先に巻き付けて、歯の表面の汚れをやさしく拭き取って下さい。このころは手にしたものを何でも口に入れたがるので、歯ブラシを遊びの中に取り入れ、歯ブラシに慣れさせましょう。また、お母さんは口の中を見る習慣を付けましょう。
1才になったら少なくとも、朝と晩の2回くらいは小さなやわらかい歯ブラシを使って、やさしく歯面の汚れを取ってあげましょう。
1才6ヶ月〜2才頃自我がだいぶ強くなり、一人で歯みがきをしたがります。不十分ですから必ず後で見てあげましょう。歯ブラシは子供の口の大きさにあったものを選んで下さい。
3才過ぎたら不十分ながら一人でみがけるようになります。しっかりみがけるよう訓練をはじめましょう。乳歯のむし歯が急増する時期ですので、必ずお母さんが仕上げみがきを行って下さい。みがいた後は忘れずにほめてあげましょう。
◆上手な仕上げ磨き
歯周病の治療方法●お子さんをあお向けに寝かせ、頭をひざに乗せます。
●上下のくちびるを開き、よく歯が見えるようにします。
●楽しく、やさしく、みがきます。
●特に、歯と歯ぐきのさかいめ、歯と歯の間、歯のかみ合う溝の中に、汚れがたまりやすくなっています。
●歯ブラシは、ヘッドが小さく、毛先の短めのものを選びます。
●みがく順番を決め、みがき残しのないようにします。
◆学童期について
お口の特徴6歳ごろから乳歯が抜け始め、永久歯との交換が始まります。
オーラルケアのポイント・ 乳歯と永久歯が混在する時期のため、お口の中が複雑になり歯みがきが難しくなります。
・ 生えたての永久歯は、むし歯菌の出す酸に溶けやすくむし歯になりやすいので、歯並びや歯の大きさに合った歯ブラシの選択と保護者による仕上げみがきをしっかり行いましょう。フッ素入り歯磨剤もおすすめです。
・ 定期的な歯科医院でのプロフェッショナルケアを習慣化しましょう。
◆シーラントについて
奥歯の噛む面には溝があり、むし歯が出来やすいところです。ここにシールをしてむし歯を予防する方法があります。これがシーラントです。シーラントは歯を削ることがないので痛みはありません。
ただし、このシールが剥がれることもありますので、定期的に健診をする必要があります。
シーラントを行ったからといって、必ずしもむし歯が出来なくなるというものではありません。また、これらの処置は初期のむし歯の治療法としても行います。
◆フッ素について
フッ素の働き歯とフッ素はどのような関わりがあるのでしょうか。人の歯の表面は、エナメル質でおおわれています。エナメル質は人体の中でもっともかたいところですが、むし歯になると溶けてしまいます。フッ素はこのエナメル質(ハイドロキシアパタイト)に取り込まれるとフルオロアパタイトというむし歯に強い(溶けにくい)物質に変えることができます。
また成熟していない形成期の歯に対しては、より結晶性の高いハイドロキシアパタイトを生成して強い歯をつくります。ほかにも自然治癒が可能な初期のむし歯の場合、フッ素を塗ることで治癒を助けることが出来ます。
フッ素の安全性私たちはフッ素を食べ物や飲物などから自然に少しずつ体内に取り込んでいます。フッ素は特別な薬品ではありませんので、大量に使用しなければ体に悪影響を及ぼしません。
◆フッ素入り歯磨き剤の使い方
1 歯ブラシに1cm(1g)以上のフッ素入り歯磨き剤をつけます。(5歳未満では5mm以下)
2 ブラッシング前に歯磨き剤をお口全体に広げ、途中で歯磨き剤を吐き出さずに歯みがきをします。
3 コップに1cmくらいの少量のお水でお口全体を大きく動かして1回だけ口をゆすぎます。
4 2時間ほどうがいや飲食をさけます。
歯周病
◆歯周病とは
歯周病は、歯を支えている周りの組織(歯肉、歯根膜、歯槽骨)が歯周病菌によって破壊されていく感染症で、治療をせずに放っておくと歯が揺れて噛めなくなり、最後には抜けてしまうこともあるこわい病気です。
30歳以上の多くの方々がかかっており、歯を失う原因の約半数が歯周病と言われています。
歯肉(歯ぐき)と歯の間にはポケットという1mmくらいのすき間があります。歯みがきを怠るとこのポケットにプラークがたまります。たまったプラークが歯石をつくり、すき間を押し広げていきます。これを積み重ねることで歯肉が炎症を起こします。歯肉の炎症を放置しておくと症状はますます悪化していきます。
歯周病はむし歯と違い、痛みなどの自覚症状が出にくく、気付かずに歯科医院に行かないうちに手遅れになってしまうことも少なくありません。早期発見のためにも定期健診にお越し下さい。
◆歯周病の自己チェック
歯ぐきの状態で症状がわかります。
中度の歯周病
・歯をみがくときやリンゴをかじると血が出る。
・朝起きたとき、口が粘ったり、妙な味がする。
重度の歯周病
・歯ぐきがはれてブヨブヨになる。
・歯ぐきを指で押すと血ウミがでる。
・歯がうき、硬いものがかめない。
・歯ぐきからウミが流れ出る。
・まわりから口臭がひどいといわれる。
あてはまる項目が多い方は、お早めに当医院にご相談ください。
◆歯周病の治療について
歯周病の治療方法
1.歯ぐきが赤く腫れ上がる、歯石がたまり出血する等の症状の場合。
歯ぐきをきれいにし(歯石などを取る)、正しいブラッシングをすることで治すことが出来ます。また抗生物質等の薬を投与することもあります。
2.ポケットの炎症が慢性化し膿が出る、歯が浮いた感じがして強く噛むと痛みを伴う、歯がぐらつく等の症状の場合。
歯石を取り除き、歯を一時的に固定してブラッシング、薬の投与で治すようにします。最初に悪くなった歯肉を切り取ってしまうこともあります。ただし、炎症がおさまっても、このころは歯を支えている歯槽骨というところが溶けだしていますので、ぐらつきが残ってしまうことがあります。そのような場合は、最終的な支えを取り付けて歯を固定します。
3.歯の根っこが露出している、歯のぐらつきがひどく硬いものが食べられない等の症状の場合。
このような症状でも歯を抜かずに治す方法が考え出されています。あきらめずに院長まで御相談下さい。
◆日常生活と歯の関わり
歯みがき
ていねいにしっかりとみがけていることが大切です。きちんとみがく習慣がある人と、いい加減ですませている人では、むし歯や歯周病の発生率に大きく差が出ます。
栄養をとる
1日3回規則正しく食べていますか?歯に必要な栄養はカルシウムだけでなく、タンパク質、ビタミン、炭水化物なども重要です。栄養バランスのよい食事を心がけましょう。
お酒やたばこは度を過ぎていませんか?
お酒自体はそれほど悪くはないのですが、酔っぱらって歯をみがかずにそのまま寝てしまうケ−スが多いようです。また、たばこをよく吸う人は吸わない人よりも、むし歯や歯周病になりやすい傾向があります。
睡眠時間は足りていますか?適度な運動は?ストレスを発散していますか?
これらは歯に直接関係なさそうですが、健康な体を維持することがよい歯をつくります。たとえば糖尿病、心臓病、動脈硬化といった成人病も、歯の病気の原因になりやすいもののひとつです。ストレスもまた身体的な病気の引き金となり、歯の病気の原因となります。